著者
西岡 秀郎 田口 志麻 山本 勇一 中川 智晴
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.168-170, 2020-06-30 (Released:2020-06-30)
参考文献数
10

アナフィラキシーショックに対する第一選択薬はアドレナリンであり,迅速な投与が死亡率を低下させる。また輸液も重要な治療である。わが国では救急救命士の処置として,アドレナリン自己注射製剤(エピペン®)所持者が自己注射できない場合のエピペン投与,および心肺機能停止前の静脈路確保と輸液が認められている。著者らはアナフィラキシーショックにより意識レベルと血圧の低下を呈した患者に対し,救急救命士がこれらの処置を実施し,症状の改善に寄与した症例を経験した。