著者
西川 良子
出版者
梅花女子大学文化表現学部
雑誌
梅花女子大学文化表現学部紀要 = Baika Women's University Faculty of Cultural and Expression Studies Bulletin (ISSN:24320420)
巻号頁・発行日
no.15, pp.81-96, 2019-03-21

2005年に神戸市で発足した「神戸ウエディング会議」は神戸市やその周辺地域のウエディングに関わる施設や事業関係者が中心となり、神戸の街の魅力を最大限に活かすべく活動している任意団体であり、神戸をウエディングの街として、認知度アップに努めている。全国的にウエディング産業活性のために取り組む団体は数多く存在するが、その中でも「神戸ウエディング会議」はその活動歴の長さや、会員数、活動事例の多さが顕著で、注目を集める存在となっている。本論では、まず明治以降のわが国におけるウエディング産業の変遷を紐解いて、近年の傾向を探る。神戸に都市型リゾートウエディングという場所イメージが定着したことにより、神戸はたちまちウエディングの激戦区となったが、近代のわが国の結婚式の変遷が少なからず関係していることが解明できた。続いて、神戸ウエディング会議の活動を辿り、結婚式から派生するマーケットや今後の神戸におけるウエディング産業の展望について考察した。