著者
柳原 格 中平 久美子 西海 史子
出版者
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所)
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

マイコプラズマ科のウレアプラズマ属細菌は、病理学的にはヒト胎盤における絨毛膜羊膜炎を引き起こし、流早産の原因となる。ウレアプラズマから精製したMBAタンパク質およびそのN末端合成リポペプチドは、in vitroにおいてTLR2依存的にNF-kBシグナルカスケードを活性化し、またin vivoでは妊娠マウスの流早産を引き起こした。これらのことからMBAは流早産の病原因子であることが示された。また、感染性流産を経験した日本人母体由来のウレアプラズマの全ゲノム配列を決定し、MBA以外の病原因子探索、ワクチン候補分子探索のための基盤となる情報を得た。