- 著者
-
西田 優樹
- 出版者
- 一般社団法人 日本応用数理学会
- 雑誌
- 日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
- 巻号頁・発行日
- vol.31, no.3, pp.172-196, 2021 (Released:2021-09-25)
- 参考文献数
- 71
概要. Max-plus代数とは,加法を演算max,乗法を演算+で定義した半環である.Max-plus代数は製造工程計画を起源とし,理論と応用の様々な立場から独立に発展を続けてきた.本稿ではmax-plus代数上の固有値問題を取り上げ,その基礎事項について計算方法とともに解説する.また,固有値問題の発展的な理論を最近の研究成果を交えて紹介する.さらに,離散事象システム及び可積分系への応用にも言及する.