著者
大野 泰生 後藤 丈志
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.187-195, 2006-09-25 (Released:2017-04-08)
参考文献数
20

Jenkins recently showed that an odd perfect number must be divisible by a prime greater than 10^7. The aim of this article is to give a new algorithm to obtain such a lower bound. The theory of cyclotomic numbers plays an important role in the algorithm. We also discuss some relation between cyclotomic numbers and ABC conjecture.
著者
杉山 泰平 中川 秀敏
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.325-361, 2019 (Released:2019-09-25)
参考文献数
16

概要. Additional Tier1 債券(AT1 債)は,強制元本削減トリガー条項が付されたデフォルト可能性のある債券である.本論文では,完全情報および不完全情報下において,財務トリガーやPONV トリガーと呼ばれる元本削減トリガーを考慮できるように改良した構造型のAT1 債プライシングモデルを提案する.そして,日欧の実際のAT1 債の市場価格データを用いた実証分析を通じて,提案するモデルの有用性を検討する.
著者
鈴木 航介 合田 隆
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.320-374, 2020 (Released:2020-12-25)
参考文献数
118
被引用文献数
1

概要. 本稿は高次元数値積分法の一つである準モンテカルロ法のサーベイ論文である.一様分布論に基づく古典的理論や準モンテカルロ点集合の構成法から始め,近年発展を遂げてきた再生核ヒルベルト空間に対する最悪誤差の評価やそれに基づく格子やデジタルネットと呼ばれるクラスの準モンテカルロ点集合の構成および乱択化について概観し,数値実験を通してその実用性を示す.
著者
宇田 智紀 横山 知郎 坂上 貴之
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.187-224, 2019 (Released:2019-06-25)
参考文献数
22

概要. 坂上・横山による2 次元ハミルトンベクトル場の流線トポロジーの文字列分類理論を大量のデータに対して適用するには,その計算機実装が不可欠である.本稿ではパーシステントホモロジーを用いた離散的定式化によりハミルトニアンのレーブグラフを得る安定かつ適合な手法を得た.これに基づき,ハミルトニアンデータから文字列表現を自動計算するアルゴリズムを構成し,その2次元非圧縮流体への適用例を示す.
著者
高島 克幸
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.117-133, 2015-06-25 (Released:2017-04-08)

楕円曲線暗号は,Koblitz,Millerによって独立に1985年に提案されて以来,新たな応用を生み出しながら,現在まで発展している.本稿では,私が関わったトピックを中心にして,誕生30年を迎える楕円曲線暗号の進展を,数論アルゴリズム的な側面から振り返る.特に,スカラー倍算,ペアリング演算,同種写像計算という3つの一方向性関数と,それらに基づくDiffie-Hellman型鍵共有法に焦点を当てながらサーベイを行う.
著者
杉山 将
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.439-452, 2013-09-25 (Released:2017-04-08)
被引用文献数
2

確率分布間の距離の推定は機械学習における基礎的な研究課題の一つであり,二標本検定,変化点検知,クラスバランス推定など様々な目的に応用することができる.本稿では,確率分布の推定を介さない直接距離近似法,特に,カルバック・ライブラー距離,ピアソン距離,相対ピアソン距離,L^2距離の直接近似法を概観する.
著者
緒方 秀教 平山 弘
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.33-43, 2016 (Released:2016-08-19)
参考文献数
6

概要. 本論文では,平山が提案した有限区間積分に対する数値積分法 —本論文では「超函数法」と呼ぶ —について解析を行う.超函数法では,問題とする積分を閉積分路上の複素積分に変換して,周期関数に対して性能の良い台形公式で近似計算する.数値実験により,超函数法は積分区間端点の特異性が強い積分に対して有効であることがわかる.また,超函数法と佐藤超函数論との関係についても触れる.
著者
一森 哲男
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.15-35, 2013-03-25 (Released:2017-04-08)
参考文献数
16

本論文では下記の内容を含む.(1)すべての除数方式の配分結果が,あるタイプの離散最適化問題の最適解として表現できることを示した.(2)ある基本特性を満たす除数方式のサブクラス(人口比例型除数方式)を提案し,人口比例型除数方式を離散最適化問題として表現した.この基本特性を満たす目的関数の性質についても議論した.(3)最後に,人口比例型除数方式が著者が以前に提案していた緩和除数方式に等価であることを証明した.
著者
鈴木 崇文 岩見 真吾 竹内 康博
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.473-486, 2008-09-25 (Released:2017-04-08)
参考文献数
18

2005年9月中国で実施された家禽の鳥インフルエンザウイルスに対するワクチン接種政策を例に数理モデルを考える.解析の結果,大変興味深いことに,家禽へのワクチン接種率を上げることが,総感染個体数を増加させうることを発見した.つまり,感染個体数を減少させるための家禽に対するワクチン政策が,感染個体数の増加を引き起こしている.本論文では,こういった「ワクチン政策のパラドックス」について詳しく報告する.
著者
緒方 秀教
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.101-122, 2022 (Released:2022-09-28)
参考文献数
10

概要. 本論文では,佐藤超函数論に基づく関数近似,数値微分および数値不定積分の方法を提案する.本方法では,計算したい関数を超函数とみなして,それを与える解析関数である標準定義関数を数値的に求めることにより関数近似を行う.そして,簡単な手続きにより数値微分,数値不定積分を求める.数値例により本論文の方法の有効性が示される.
著者
金井 政宏 西成 活裕 時弘 哲治
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.211-220, 2006-09-25 (Released:2017-04-08)
参考文献数
10

In the present paper, we investigate the asymmetric simple exclusion process with parallel dynamics on a ring of finite sites. We focus on the correspondence between the asymmetric exclusion process and the zero-range process, and exploit the recursion formula for the partition function of the zero-range process. Then, we find that the explicit formulas for the partition function and the average velocity (or the flux) in the steady state are expressed by the Gauss hypergeometric functions.
著者
西田 優樹
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.172-196, 2021 (Released:2021-09-25)
参考文献数
71

概要. Max-plus代数とは,加法を演算max,乗法を演算+で定義した半環である.Max-plus代数は製造工程計画を起源とし,理論と応用の様々な立場から独立に発展を続けてきた.本稿ではmax-plus代数上の固有値問題を取り上げ,その基礎事項について計算方法とともに解説する.また,固有値問題の発展的な理論を最近の研究成果を交えて紹介する.さらに,離散事象システム及び可積分系への応用にも言及する.
著者
岡山 友昭 村重 淳
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.51-65, 2006-03-25 (Released:2017-04-08)
参考文献数
13

This paper proposes a new method of numerical calculation for fractional derivatives. Conventional methods using difference approximation have some defects such as rounding errors and computation time. In this paper, fractional derivatives are expressed as the combination of ordinary derivatives and integrals which are calculated using automatic differentiation and double exponential formula, respectively. Numerical examples show that the proposed method gives high-precision results with practical computational cost.
著者
佐藤 寛之 相原 研輔
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.205-241, 2018 (Released:2018-12-26)
参考文献数
31

概要. グラスマン多様体はシュティーフェル多様体の直交群による商多様体と見なすことができる.本論文では,そのような商多様体上の最適化問題を取り上げ,一般の目的関数に対して有効なニュートン法について議論する.特に,数値計算が行えるようにニュートン方程式を水平空間上の線形方程式として導出する.また,クリロフ部分空間法に基づき,目的関数のヘシアンの表現行列を陽に用いずに,方程式を効率よく求解する手法を提案する.
著者
石原 辰雄
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.197-207, 2002-09-15 (Released:2017-04-08)
参考文献数
6
被引用文献数
1

In this paper, I derive expressions for the probability density function and the cumulative distribution function of a random variable composed of the sum and the product of n-independent uniform random variables distributed at different intervals. The numerical examples are shown to derive the probability density function in the case of three uniform random variables.
著者
立岡 文理 曽我部 知広 宮武 勇登 張 紹良
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.142-161, 2018 (Released:2018-09-25)
参考文献数
11

概要. 本論文では数値積分による行列実数乗Aαの計算を考える.Aαの積分表示は減衰の遅い被積分関数の広義積分で表される.これまでは,変数変換により積分区間を有限にした後にGauss求積を用いて計算されてきたが,Aの条件数やαによっては収束性が悪化しうる.本論文では新たなアプローチとして二重指数関数型積分公式に着目し,積分区間の設定方法等をまとめたアルゴリズムを示したのち,その有用性を数値的に検証する.
著者
上林 達
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.211-228, 1994-09-15 (Released:2017-04-08)
参考文献数
13

This is an attempt to establish a framework of infinite dimensional information geometry. The space of the probability densikties on [0.1] which are absolutely continuous and the derivatives of which are square integrable is considered. The space is an open Hilbert manifold. The Fisher metric, however, is not compatible with the topology of the manifold. The unique existence of the covariant derivative which is metric and torsion free is proved, and the equation of the geodesic is shown. The equation is explicitly solved. It is proved that the manifold has some desirable geometrical characters.
著者
石井 雅治
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.1-26, 2007-03-25 (Released:2017-04-08)
参考文献数
10
被引用文献数
1

In this paper, we set some assumptions for properties of neurons and study global structure of neurovarieties in a function space of 3-layered neural-networks by using these properties. Firstly we determine structure of regular points in neurovarieties as a submanifold of the function space by particularly using one of the properties "differentially strong non-degeneracy". Next we show a distribution of all singular points in the neurovarieties and internal structure of the singular points. Furthermore we show by using one of the properties "approximate degeneracy" that neurovarieties have folded structure.(Theory)
著者
山本 哲朗 菅野 幸夫
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.251-258, 1994-09-15 (Released:2017-04-08)
参考文献数
14

The Durand-Kerner method is one of central techniques for finding all the zeros of a polynomial simultaneously. Interesting properties on this method have been obtained by several authors. In this paper, it is shown that some of them can be derived from the well known Lagrangian interpolation formula. Some remarks are also added.
著者
鈴木 増雄
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.257-264, 1997-09-15 (Released:2017-04-08)
参考文献数
7

The purpose of the present paper is to formulate the quantum analysis of multivariate operator functions f({A_j}) by introducing auxiliary operators {H_j} satisfying the conditions that [H_j, H_κ]=0 , [H_j, A_κ ]=0 for j≠κ, and [H_j, [H_κ, A_κ]]=0. Then we have d^nf=Σ_<j1>...<jn> δ_H_<J1>・・・δ_H_<jn>f using the inner derivation δ_A : δ_AQ=[A, Q]=AQ-QA. The operator Taylor expansion formula is given in the form : f({A_j+x_jdA_j})=e^Σ_j^x_j^d_jf({A_j})=exp(Σ_jx_jδ_H_j)f({A_j})=Σ_nΣ_<j1>...<jn>x_<j1>・・・x_<jn>δ<j1>..., _<jn>f≡Σ_nΣ_<j1>..., _<jn>x_<j1>・・・x_<jn>f^<(n)>_<j1>..., _<jn> : dA_<J1>・・・dA_jn with dA_j≡[H_j, A_j]=δ_H_jA_j, and with the partial derivatives {d_j} with respect to {A_j}. Here, δ_<j1>..., _<jn> denotes an ordered partial inner derivation, and n!f^<(n)>_<j1>...<jn> denotes the n th derivative of f({A_j}).