著者
角田 世治
出版者
地方独立行政法人青森県産業技術センター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

可視光に応答するオキシ水酸化鉄(FeOOH)に着目し、その高活性化を目指し、結晶多形、粒子形状と光触媒活性の関連性を調べた。まず、FeOOHの4種の多形のうち、α-FeOOHが光照射下で最も高い有機物分解活性を有することが判明した。次に、α-FeOOHの粒子形態と活性の関連から、{021}面が高い光触媒活性を有し、この面が多く露出した形態の粒子は活性が高いことを明らかにした。そして、この表面特性に立脚した粒子形態制御により、高活性なα-FeOOH光触媒を得ることに成功した。本研究により、表面特性を考慮した材料設計が、高活性光触媒材料の開発の上で重要な柱になることが示された。