著者
山浦 克典 諏訪 映里子
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

アトピー性皮膚炎をはじめとする、痒み症状を伴う慢性皮膚疾患では、長期間にわたる外用ステロイド療法は必要不可欠となる。一方、申請者は、ステロイド外用剤を反復塗布すること自体が、痒みの原因となり得ることを報告してきた。ヒスタミンの4番目の受容体を阻害するH4受容体拮抗薬は、ステロイド外用薬の抗炎症作用を高め、且つ、ステロイドが引き起す痒みを改善することを本研究により明らかにした。H4受容体拮抗薬は、長期ステロイド外用療法をより安全に実施する上で有効な治療薬となり得ると考えられた。