著者
諏訪 秀策
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.306-312, 2008-06-01
被引用文献数
3

日本科学技術情報センター(JICST;現(独)科学技術振興機構:JST)が1976年(昭和51年)に開発したオンライン情報検索システムJOIS-Iは専用の通信回線と専用端末を用いた英字カナ検索,英字カナ出力のシステムであった。1978年には公衆電話回線と汎用端末機で検索できるようになった。専用端末での漢字出力は1979年には実現したが,公衆回線での漢字出力は1981年のJOIS-IIによって実現した。その後1990年サービス開始のJOIS-IIIでは後に漢字による検索も可能となった。さらにインターネット対応のJOIS-IVが1997年に開発された。2003年(平成15年)のJOIS-IVのサービス終了をもってJOISの歴史は閉じた。本文ではJOISの開発の主に初期,中期の事情について先人の足跡の一端を紹介する。