著者
佐野 久 佐藤 昭二 金子 尚 谷本 泰
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, 1978-06-15

河口湖大橋における鋼製フローチングケーソン工法は, 鋼製ケーソンの製作と進水方法, 20mもある軟弱シルトの掘削法, 岩盤が一様でなく部分的に傾いている点, 岩盤掘削法などに問題があった。これらの問題を解決するため, 沈設にはケーソン沈下地点に固定さん橋, およびステージングを設けてジャッキ方式を採用し, 軟弱地盤の掘削は, 土質調査資料を基に行なった。また。傾きおよび滑動を防ぐため, 岩盤に接している刃口部付近の掘削を重点的に行ない, 高気圧中における削岩機の能力を停滞させないように注意し, 発破の掘削順序も効果のあがるよう工夫している。そして, 鋼製ケーソンの部材計算, ケーソンの組立て, 製作をはじめ, 装置, 作動方法, コンクリートの打設, 沈下, 管理, その他設備にいたるまで詳しく述べている。