著者
安達 潤 貝崎 朋子
出版者
朝日大学
雑誌
岐阜歯科学会雑誌 (ISSN:03850072)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.67-72, 2008-10-20

初診時年齢25歳3か月の左右第二大臼歯の交叉咬合を伴うAngleII級2類の成人症例に対し,第1期治療として上顎にバイトプレート付きリンガルアーチを用い交叉咬合を改善し,第2期治療として非抜歯で上下顎にMulti Bracket System にて治療を行った.動的治療期間は19か月,保定後12か月経過した現在,良好なオーバージェット,オーバーバイトも維持でき左右第二大臼歯の交叉咬合も改善している.また前歯の適切なアンテリアガイダンスの確立により咬合状態および顎関節にも異常が認められず本人も満足している.