著者
越智 啓大
出版者
法政大学文学部
雑誌
法政大学文学部紀要 (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
no.54, pp.107-117, 2006

本論では、近年話題になることの多い子供に対する性犯罪について、その研究の現状を概観した。第1にその発生状況について、日本とアメリカの現状を紹介した。ただし、子供に対する性犯罪にはかなりの暗数が存在し、現状把握は困難である。第2に子供に対する性犯罪者のタイプ分けについての研究とその流れを紹介した。第3に、子供に対する性犯罪のエスカレーションと再犯の問題の研究を紹介した。最後に、子供に対する性犯罪の対策を行っていく場合における、犯罪の現状や犯人の特性を解明することの必要性について述べた。