- 著者
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三原 悠
門 浩志
黒瀬 亮
辻中 瑛里香
中村 匡志
足立 大也
山内 明日香
深井 邦剛
八田 告
- 出版者
- 一般社団法人 日本透析医学会
- 雑誌
- 日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
- 巻号頁・発行日
- vol.55, no.4, pp.265-269, 2022 (Released:2022-04-28)
- 参考文献数
- 23
症例は94歳,女性.入院1年4か月前に腎硬化症を原疾患とした末期腎不全に対し,長期型バスキュラーカテーテルを左内頸静脈に留置し血液透析を開始していた.入院2日前に転倒し,右肩を打撲した.右肩の疼痛増悪,血液透析時の血圧低下をきたしたため入院となった.入院10日目に脱血不良のためカテーテル抜去を試みたが,皮下のカフを剥離した状態にもかかわらず強い抵抗を認めた.入院11日目に透視下造影検査でカテーテルにガイドワイヤーを挿入し,血管壁の付着を剥離しカテーテルを抜去した.日本において,長期型バスキュラーカテーテルは血液透析患者の高齢化とともに使用が増加してきており,抜去困難となるケースにおいては慎重に対応する必要がある.