著者
近藤 広紀
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

少子高齢化が進展していく経済において,家計の立地選択と,産業の立地選択を分析した.まず,親子世代の居住形態(同居か地域を移動して別居か)の決定について分析した.少子高齢化経済においては,家族の居住形態は,一つのパターンが繰り返されることを明らかにした.これにより地域間人口移動はより一層限定的となる.このモデルを教育投資と,人的資本水準が重要な産業の立地を含むモデルへと拡張した. 大学進学率の地域間差異を説明できる. また,産業集積のパターンは,従来の新しい経済地理モデルよりも,より多極的となりやすいことが示された.