著者
秋元 誠 鈴木 和春 遠藤 幸江 五島 孜郎
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.79-86, 1986 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14
被引用文献数
4 4

過剰P食投与による変化を, 初体重約110gの Wistar 系雄ラットを用いて40日間観察したところ, 体重増加量および飼料摂取量は, 過剰P食の影響により, 過剰P食群 (EP) が正常P食群 (NP) に比し低値を示した。EP食によりPの吸収率は増加し, Mgのそれは逆に低下した。尿中のCa, PはEP食で明らかに高い排泄率を示した。飼料を交換することによる変化は, P, Mgについては交換直後にみられ, Caは10日から15日間ぐらいの日数を要した。腎臓Ca濃度は, EP群がNP群の約160倍, P濃度は約3倍という高値を示した。EP群の血清P濃度は, NP群に比し上昇傾向を示し, CaおよびMg濃度は低下した。