著者
遠藤 正明 伴野 松次郎
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, 1974-09-15

標題についてつぎの問題点を指摘した。1)クイ基礎の工法による分類 : 既製グイ, 場所打ちグイともに施工法が多様化した。2)クイ基礎の選択 : 耐力とその持続性, 経済性, 施工性, 相隣関係を考慮する。3)クイ基礎の設計 : 載荷試験については貫入速度制御法の採用についても研究したい。メイヤーホフの式は開端グイ, 掘削グイについては先端支持力の低減が必要である。周辺摩擦力は実験値と比較するとメイヤーホフ式は最少値を与える。また粘土についてはバラツキが多いのでN値からの推定は避けたい。模形実験の結果から粘土層中の群グイの効率について触れた。クイ打ち公式は支持力を推定するためよりも施工管理に用いるのが有効である。クイ材の許容応力度, 継手および細長比について行政指導上の基準を示した。ネガチブフリクションの実測結果から中立点, 単グイおよび群グイに対する検討法を示した。4)クイ基礎の施工 : 最近の主流となっている無音無振動工法について先端地盤のゆるみ, 泥水の管理と沈積スライム処理法の要点に触れた。