著者
野口 真人
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.31, no.181, pp.SJ85-SJ86, 2019-07-25 (Released:2019-07-25)
参考文献数
23

2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリニウムクロリドに代表されるホルムアミジン型脱水縮合剤は,水系溶媒中において糖還元末端に対する選択的な活性化剤として作用する.このため,ホルムアミジン型脱水縮合剤と適切な求核剤を作用させることにより,対応する糖化合物への変換が可能である.求核剤としてアジ化ナトリウムやアリールチオールなどが用いられており,様々な複合糖質の中間体として用いられている.本稿では,ホルムアミジン型脱水縮合剤を用いる還元末端ヒドロキシ基の変換反応における,最近の合成例について紹介する.