著者
野尻 亜希
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-12, 2015-03-25

訪問リハビリテーションにおいて,作業バランス自己診断」は介入手段として有効であるかを検討する目的で,要介護高齢者7名に「作業バランス自己診断」を用いた“1日の生活の振り返りプログラム”を実施し,対象者の心理面に対する効果を検討したその結果,生活満足点はプログラム前後で有意に向上した(p=0.04). 特性的自己効力感尺度は一定の傾向を示さなかった.発言内容をKJ法で統合すると10の概念が生成され,『考えるきっかけ』『生活に対する肯定的な意味づけ』『生活を支えるもの』『隠された思い』『将来への思い』の5つの構造に集約された.プログラムを共に行うことは,【生活の客観視】を可能にし,【これからの生活を考える】きっかけとなっていた.プログラム後は,『将来への思い』が表出され,生活満足点が向上したことから,今後,訪問リハビリテーションにおける一つの介入手段として応用できる可能性が示された.