著者
渡邊 俊文 野尻 康史
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.72, no.9, pp.549-553, 2019-09-20 (Released:2019-10-20)
参考文献数
11

腎疾患が疑われる犬62症例及び猫40症例において,血中クレアチニンとUP/C(尿蛋白/尿クレアチニン比)の間に弱い相関(相関係数:犬 0.11,猫 0.27)しか認められないことから,UP/Cは血中クレアチニンとは独立した指標であり,また血中クレアチニンが参考基準値(犬1.4mg/dl,猫1.6mg/dl )未満かつ蛋白尿を示す症例が犬で24症例(38.7%),猫で4症例(10.0%)あったことから,UP/Cは血中クレアチニンでは捉えられない早期かつ潜在的な腎疾患を検出できると考えられた.さらに,UP/Cに関して定量法とディップスティックを用いた半定量法との間に強い相関(1ランク以内の一致率:犬 95.2%,猫 90.0%)を示したことから,ディップスティック法の特長を生かした院内での迅速かつ簡便なUP/Cの測定が有効であると考えられた.