- 著者
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野村智洋
牧野友哉
白石陽
- 雑誌
- マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2013, pp.131-138, 2013-07-03
近年,携帯端末の中でも,GPSや加速度センサなどの様々なセンサを搭載したスマートフォンの普及が進んでいる.そのような携帯端末を利用することで,粒度が高く多種多様な情報を大量かつ容易に収集することが可能となってきた.このような情報をネットワークを介して共有し,新たな情報を生成するプローブ情報システムが注目されており,現在,交通情報や環境情報の共有に活用されている.本稿ではこのように共有される環境情報の中でも,自動車の快適な運転や乗り心地に関わるものとして,路面状況に着目する.路面状況は変化するものであるため,特に冬期においては「轍が発生した」などという事実も共有する必要がある.既存研究として,固定カメラや車載カメラ,加速度センサを利用した研究が存在するが,導入コストの削減やロバスト性の向上,路面状況の変化の検知ができないなどの課題がある.そこで,本稿ではスマートフォンを用いて路面状況を推定し,路面状況変化を検知する手法を提案する.提案手法では,自動車に設置したスマートフォンのセンサを用いて路面状況を推定し,過去の推定結果と比較することで路面状況の変化を検知する.