著者
村上 唯斗 野澤 博孝 高橋 純
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.45025, (Released:2021-08-03)
参考文献数
18

社会のDXに伴い情報活用能力の育成が求められているが,多くの学校では,能力の育成以前に,関連する指導を実施できているかに課題がある.そこで本研究では,教員が情報活用能力指導の実施状況を把握するための児童生徒を対象としたチェックリストを開発した.「情報活用能力の体系表例」を網羅するような項目の作成,児童を対象とした試行を経て「情報と情報技術の適切な活用」14項目,「問題解決・探究における情報活用」21項目,「情報モラル・情報セキュリティ」9項目からなるチェックリストを開発した.チェックリストを児童を対象に実施し,その結果の考察を担任教員に依頼した.その結果,チェックリストの結果は,教員のもつ知見と組み合わせて考察されることにより,情報活用能力指導の実施状況を把握するために有効であったことが示された.