著者
野田 惠子
出版者
お茶の水女子大学日本言語文化学研究会
雑誌
言語文化と日本語教育 (ISSN:09174206)
巻号頁・発行日
no.6, pp.10-21, 1993-12-04

従来、終助詞「ね」と「よ」それぞれの機能については研究が進められてきたが、「よね」と重なる場合についてはあまり取り上げられてこなかった。そこで、現代の話し言葉における「ね」と「よ」の機能を確認しながら、「よね」を考察した。その結果、話し手の知識や意向が聞き手のそれと一致するか対立するかという話し手の想定において、「よね」は一致の想定を表す場合にだけ用いられること、この時「よね」の「よ」は、話し手にも当該の知識や意向が確かにあることを示す標識となることが認められた。