- 著者
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金 ヘナ
小原 愛子
角谷 麗美
韓 昌完
- 出版者
- 一般社団法人 アジアヒューマンサービス学会
- 雑誌
- Journal of Inclusive Education
- 巻号頁・発行日
- vol.3, pp.50-56, 2017
特別支援教育の分野では、障害児のQOL向上が重要視されており、韓・小原ら(2014)は、障害児の教育成果をより客観的に評価するためにQOLの概念を取り入れた特別支援教育成果評価尺度(Special Needs Education Assessment Tool; SNEAT)を開発した。本研究では、SNEATの全国標準化の一環として、関東地方である栃木県でSNEATの信頼性・妥当性の検証することを目的とした。2017年1月~2月に栃木県内にある特別支援学校の、自立活動の授業でSNEATを実施し、29件のデータを分析対象とした。信頼性に関しては、Cronbach's α係数が0.7以上であり、高い信頼性が得られた。また、妥当性に関しては、潜在曲線モデルを用いた縦断的データ分析が、χ2=10.731、 CFI=0.990、 TLI=0.984、 RMSEA=0.051であり、高いモデルの適合度が示された。さらに、授業評価の点数の変化に与える要因として、特別支援学校経験年数、障害種の2つがあることが明らかとなった。