著者
大場 克彦 井上 信介 二木 敬一 金戸 孝夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.187-188, 1990-09-04

抽象データ型を用いて、代数的仕様記述法で得られるのと等価な木構造図が得られることを示した。この木構造図は、トップダウン設計法で作成するのと同じ手順で作成できるので、従来のプログラミング手法に慣れたプログラマでも、難解な理論を意識しなくても作成することが出来る。しかも、厳密に意味が定義された形式性を有している。このため、この木構造図を使って検証やソースコードの生成が可能である。一般にプログラムが順次、選択、反復の3つの制御構造の組合せで表現できることはよく知られている。抽象度が高いレベルでは順次処理だけでプログラムの構造を表現できるが、具体化した詳細な表現をするためには、選択や反復の制御構造が必要である。文献[1]で示した方法は、抽象度の高いレベルでの可能性を示したもので、より具体的な記述を可能にするためには、選択や反復などの制御構造を含めた記述を可能にする必要がある。本論ではこの点について論ずる。
著者
大場 克彦 金戸 孝夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.185-186, 1990-09-04

信頼性の高いプログラムを開発する手法の1つとして、代数的仕様記述法が注目され始めている。しかし、逐次処理型の実用レベルのプログラムの仕様を、平均的プログラマが代数的仕様記述法を用いて書くのは難しい。平均的プログラマが利用できるようになるためには、難解な基礎理論を意識しなくても、定められた手順に従って記述すれば、厳密であいまいさのない形式的な仕様が得られることが必要である。これを可能にするために、抽象データ型を用いたプログラム設計法について検討した。