著者
真田 京一 吉村 一朗 金澤 和貴 萩尾 友宣 蓑川 創 内藤 正俊
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.493-496, 2016-09-25 (Released:2016-12-06)
参考文献数
6

【目的】今回Maisonneuve骨折に対し,吸収性螺子を用いて脛腓間固定を行った2症例を経験したので報告する.【症例1】63歳男性.階段を踏み外し転倒して受傷.単純X線でMaisonnueve骨折を認めた.内果骨折に対し骨接合術及び脛腓間を4.5mm吸収性螺子2本で固定した.術後1年で骨癒合良好であり内果の螺子の抜釘,吸収性螺子のヘッドの除去を行った.【症例2】53歳男性.ソフトボール中下腿外側へ他選手が乗り受傷.単純X線でMaisonnueve骨折を認めた.足関節鏡及び脛腓間を4.5mm吸収性螺子2本で固定した.【考察】従来遠位脛腓間固定には金属製螺子を使用されることが多かったが,抜釘の必要性や荷重の時期などが問題となる.吸収性螺子を使用することで,抜釘の必要性がなくなり早期の機能回復が期待できる.今回Maisonneuve骨折の2症例に対し吸収性螺子を用いた脛腓間固定を行い良好な成績を得ることができた.
著者
千々岩 芳朗 金澤 和貴 戸倉 晋 泉 秀樹
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.89-90, 2022-03-25 (Released:2022-05-06)
参考文献数
9

100歳以上の大腿骨近位部骨折9症例9股の術後生命予後と歩行能力の変化について検討した.術後30日以内死亡率は22.2%で,平均余命は1.77年であった.術後歩行再獲得率は43%であり,術前より約1.3段階の歩行能力の低下を認めた.100歳以上の超高齢者であっても生命予後及び術後歩行再獲得率が有意に低下するわけではなく,充分な術前評価と周術期管理を行った上で積極的に手術療法を行うべきであると考えられる.