著者
鈴木 啓章
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.14, no.12, pp.555-561, 2014 (Released:2017-02-01)
参考文献数
66
被引用文献数
1 1

ビタミンKは正常な血液凝固の維持に必要なビタミンとして発見された脂溶性ビタミンの1つである。近年,ビタミンKは骨粗鬆症や動脈硬化の予防に効果があることが明らかになってきた。ビタミンKは骨のオステオカルシンや動脈のマトリックスGlaタンパク質を活性化することで生体内のカルシウム代謝を調節し,骨や動脈の健康維持に役立っている。骨の健康維持のためには食事摂取基準における摂取目安量よりも多くのビタミンKの摂取が推奨されている。食品に主に含まれるビタミンKのうち,納豆に含まれるビタミンKであるメナキノン-7が最も高い栄養価を有している。