著者
尾方 昇 鈴木 貴志子
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.145-151, 1993 (Released:2013-02-19)
参考文献数
10

イオン交換膜法と外側加熱型晶析缶の組合せによる製塩において, 結晶中に存在するカリウム, マグネシウム, カルシウム、硫酸イオンを定量し, 次の結論を得た.1)カリウム含量は300~1,600ppmで母液濃度に比例する.2)硫酸カルシウムは100~500ppmで, 粒径が小さくなると増加する. また, 母液濃縮缶での増加が顕著である.3)カルシウムに硫酸カルシウム以外の形で存在するものが30~140ppm存在し, その量は母液濃度増加とともに増加している.4)マグネシウムは10ppm以下で液泡中に存在すると考えられ, 液泡量は70~700ppmと推定された.