著者
渡辺悟 鈴木徹也
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.199-200, 2014-03-11

古文書には変体仮名が使われており、その翻刻作業には多くの知識と労力を要する。それは変体仮名には、異なる読みをする類似形状の文字や同じ読みをする多様な形状の文字が存在するためである。以前我々の研究グループは古文書の翻刻支援を目的として制約充足による手書き変体仮名認識法を提案した。その手法では、各文字の読みの候補を挙げ、読みの組み合わせの中から最適な単語列を探索する。この手法には、制約が少ないとき、組み合わせ爆発を起こすことがあった。本研究では、単語の生起コストと連接コストを導入し、コスト最小法とN-best探索を用いて解の個数削減を図った。実験により従来手法の問題点を解決できたことを確認した。