- 著者
-
長井 麻希江
森河 裕子
- 出版者
- 日本産業看護学会
- 雑誌
- 日本産業看護学会誌 (ISSN:21886377)
- 巻号頁・発行日
- vol.6, no.1, pp.24-30, 2019-10-02 (Released:2019-11-21)
- 参考文献数
- 18
【目的】本研究の目的は,集団認知行動療法を基盤としたストレスマネジメント行動促進プログラムを立案し,IT 企業の新入社員を対象に介入,評価することである.【方法】ストレスに関する講義とグループ討議により各自のストレス状況改善アクションプランを立案し,その後日記をつけるというプログラムを立案した.新入社員56 名を対象に実施し,介入前後の職業性ストレス,ストレス反応,コーピングを調査した.【結果】全プログラム参加者は22 名(39.3%,男性18 名,女性4 名)だった.①全対象者の介入前後における各指標の有意な変化はなかった.②アクションプランに取り組んでいた群とアクションプランに関する記載がなかった群に分けて比較したところ,取り組んでいた群の感情表出コーピングが有意に高まっていた.【結論】講義,グループ討議,セルフモニタリングというストレスマネジメントプログラムは,感情表出の行動変容が起こる可能性がある.