著者
塚田 幸広 長澤 光太郎
出版者
一般財団法人 運輸総合研究所
雑誌
運輸政策研究 (ISSN:13443348)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.029-035, 2009-04-21 (Released:2019-05-31)
参考文献数
20

道路政策の分野では有料道路料金割引施策やスマートICなど,全国的な社会実験が多く行われており,各社会実験の事例ではそれぞれ地域住民等の参加を得つつ,地域の実情に応じて施策の内容や方法に工夫が加えられるなど,PDCAサイクルで事業が改善されている.学会でも,これらの社会実験から得られた知見に基づいた様々な研究事例が報告され始めた.本報告では,有料道路料金割引の社会実験を一つの例として,その普及の経緯を概観し,分析事例を紹介する.その上で,①社会実験の特徴と成立要件,②時間管理手段としての社会実験の特徴,③社会実験が社会基盤の政策マネジメントに果たす役割,の3点について考察を加えた.