著者
長谷川 岳雄
出版者
経済教育学会
雑誌
経済教育 (ISSN:13494058)
巻号頁・発行日
vol.39, no.39, pp.87-92, 2020-09-30 (Released:2021-11-12)
参考文献数
9

人生100年時代において,職業人生の移行期であるトランジション(転機)が増える。後悔は,そのトランジション(転機)において生じる可能性が高い。本研究では,日本人ビジネスパーソンの後悔の内容と特性を明らかにするために,20年以上のビジネス経験を有する現役の387名のビジネスパーソンにWeb調査を実施した。 行為後悔(やった後悔)と強い後悔は役に立つということが示唆された。行為後悔と強い後悔は,その後の思考・行動の変化に反映される可能性が高い。そして,後悔の後に自身の思考・行動に反映(変化)させたことを通して,キャリアの満足度にポジティブな影響を与えている。行動することは重要であるが,その後の内省・反映が更に重要であることが示された。