著者
長谷川 良二
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.1-15, 2023 (Released:2023-07-15)
参考文献数
18

本稿はアマチュアリーグ所属のサッカークラブである,福山シティフットボールクラブを事例として,その地域経済効果を産業連関分析により検証した.分析においてサッカークラブを運営する経営母体を産業部門として捉え,その支出や産出を産業連関表において特掲し事業活動の一部を内生的に取り扱った.経済効果として,直接効果は69.80 百万円,経済波及効果を考慮した総合効果は94.47 百万円であり,直接効果の1.35倍の規模に及ぶという結果を得た.また経営母体を特掲した産業連関分析により,福山シティフットボールクラブがもたらす経済波及効果のメカニズムや連関効果の形成などの検証が可能となり,より詳細な視点で経済効果の実態を明らかにした.