著者
門田 有佳子 井上 密義
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.279-282, 2001-08
参考文献数
3
被引用文献数
1

広島県の世羅台地にある社叢緑部において、治山工事に伴い失われたマント群落の復元ならびに創出を試みた。照葉樹と郷土種・草本類を混播して施工し、その後4年間に渡り追跡調査を行った。調査項目は、復元区域と創出区域の2地点における、導入種の成立本数・被度・樹高と侵入種実態調査である。その結果、復元区域では約4年でマント群落が復元し、創出区域では先駆草本・低木による小規模なヤブが出現した。これに、施工地の自然回復力による復元が併せて進行することによって、工事によって森林に与える負荷を早期に軽減させることが可能である。