著者
小栗 克弥 中野 秀俊 日比野 浩樹 加藤 景子 関根 佳明
出版者
日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

我々は、次世代の超高速デバイス材料として有望な大面積エピタキシャルグラフェンの超高速緩和ダイナミクスを明らかにすることを目的として、原子層一層レベルの表面の光励起キャリア緩和ダイナミクス計測が可能な高次高調波光源を用いたフェムト秒時間分解表面光電子分光法を実現した。また、30倍程度の信号強度増強効果を有する表面増強ラマン散乱分光法を確立し、基板のからのラマンピークと重畳することなく、エピタキシャルグラフェンのラマンピークの詳細な分析に成功した。更に、超高速過渡回折法を用いることにより、グラフェンの電子位相緩和計測に成功し、緩和時間をおよそ50 fsと見積もることができた。