著者
陳 良慶
出版者
公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
雑誌
国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.206-230, 2012

筆者は、国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域在学中に3学期に亘って教育実習を体験した。日本語母語話者の実習生とともに実習を行い、同じ授業内容を担当したが、非日本語母語話者である筆者は文法や発音の間違いをしばしば指摘され、教えることをあきらめかけた時もあった。しかし、海外教育実習で、母語を使って同じ母語の学習者に文法を指導した際、学習者からもらった感謝の言葉で、今まで気づかなかった非母語話者日本語教師の利点に気づいた。因って、本稿では、非母語話者教師の利点について述べることにした。更に、自己評価を通して、そうした利点が十分発揮できたかどうか自己点検し、非母語話者日本語教師の養成について述べる。