著者
須美 洋行 馬場 健史 岸本 憲明
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.10, pp.1124-1127, 1996-10-15
参考文献数
9
被引用文献数
2 6

納豆抽出液中に従来のナットウキナーゼでは説明できない強力なプロウロキナーゼアクチベーター活性を確認した.6種の市販納豆の活性はヒトプラズミンを標準として21.8±5.5CU/g湿重量であった.同酵素はゲル濾過法で分子量2.7万以上に3つ以上の活性ピークを示し,またDFPあるいはNPGBで阻害されるセリン酵素と思われた.<BR>この酵素を高力価含む乾燥粉末30gを5人の健常成人ボランティア(51~86歳,男女)に経口投与した結果,4~8時間目にわたるEFAの上昇あるいはFDPの増加から持続的な血中線溶亢進と血栓溶解の起こることが確認された.