著者
小泉 美樹 風間 大吾 小林 浩
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.121-126, 2013-04-25 (Released:2013-05-15)
参考文献数
10

この調査では,農産品や地下水に存在するPb-214やBi-214の濃度状況や地域性,また,これらの濃度から計算される人への影響を求めることを目的とした。地下水中のPb-214やBi-214の検出濃度は土壌岩石組成により説明することができた。この結果から,地下水は地質の影響を反映していることが確認された。農産物への移行は,土壌岩石組成や種類,生育環境等,様々な要因が複雑に関与しており,地質要因を基に検出濃度を推定することはできないと考えられた。Pb-214やBi-214の検出濃度はいずれの試料も低く,年間の内部被ばくに対する影響は小さいと考えられる。