著者
中尾 健児 飯星 茂
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, 1974-06-15

従来, 口径60〜110 mm程度の岩盤ボーリングを行なう場合, 硬岩の短い孔では削岩機が用いられ孔壁が不安定な砂レキや土砂を掘る場合, あるいは硬岩でも長孔の場合にはロータリー式のボーリング機が用いられてきた。O.D.工法(Overburden Drilling Method)はこれらの機械の二つの働きを同時, または別々に一台で行なうローテーションドリフターと呼ばれる改良削岩機に, ケーシング掘進機能を持たせたものである。O.D.工法による海底岩盤の削孔発破の手順は1)海上作業船もしくは作業台からの削孔, 2)内管の回収, 3)ケーシングパイプを通して爆薬の投入, 4)ケーシングパイプの回収・脚線の引き上げ, 5)削孔位置を変え同様の削孔・装薬を行なう, 6)結線作業, 7)起爆, という手順である。結線作業をダイバーで行なう場合種々のトラブルがあるため, 起爆素子と爆薬・雷管とを接続し, 削孔内に設置後指令装置から発信された超音波信号により, 雷管に電流を流して起爆する遠隔起爆装置を開発し, その実験結果について述べられている。