著者
船橋 利理 駒井 則彦 小倉 光博 桑田 俊和 中井 三量 辻 直樹
出版者
医学書院
雑誌
Neurological Surgery 脳神経外科 (ISSN:03012603)
巻号頁・発行日
vol.17, no.10, pp.917-923, 1989-10-10

I.はじめに 1982年,われわれは遷延性意識障害患者に対して意識の回復を目的に頸髄硬膜外刺激を試み著効を得たことを報告した7).その後,諸施設で追試が行われ,有効例がつぎつぎと報告5,12)されるようになってきた.しかし,いかなる部位の障害による遷延性意識障害が本法の適応になるかに関しては未だ議論のあるところである. 今回,大脳,脳幹など種々の障害による遷延性意識障害患者に対して慢性的に脊髄硬膜外刺激(Spinal CordStimulation以下SCSと略記する)を加え,治療効果を検討したので報告するとともに,本法の適応に関してもわれわれの考えを述べる.
著者
奥野 孝 宮本 昌彦 板倉 徹 上野 雅己 清水 美奈 南出 晃人 駒井 則彦
出版者
医学書院
雑誌
Neurological Surgery 脳神経外科 (ISSN:03012603)
巻号頁・発行日
vol.21, no.12, pp.1137-1141, 1993-12-10

I.はじめに 分娩,娩出時の骨盤胎児不均衡,遷延分娩の際に用いられる吸引分娩は,1957年にMalmstrom14,15)により導入されて以来その有用性ならびに安全性が報告されてきた11,19,20).しかしながら頭血腫等の分娩時頭部外傷の合併症が少なからず報告されている1,2,8,12,20,23,24).今回われわれは,頭血腫に頭蓋骨骨折を伴わない硬膜外血腫を合併した症例を経験したので文献的考察を加え報告する.