著者
石村 康生 高井 伸明 佐々木 進
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
宇宙技術 (ISSN:13473832)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.15-20, 2005 (Released:2005-07-07)
参考文献数
6

現在,無人宇宙実験システム研究開発機構や宇宙航空研究開発機構/宇宙科学研究本部を中心に重力傾斜安定型の宇宙太陽発電システム(SSPS)が検討されている.本研究の目的は,このSSPSの組立時における姿勢安定性の評価である.まずはじめに,SSPSの構成モジュールをライン状に並べていく組立手順における安定性の解析を行った.近似式によって,組立初期において,ロールとピッチ周りの固有振動数が,それぞれ軌道運動の2倍及び1倍になることとが示された.さらに動力学解析によって,ロールとピッチ周りの姿勢運動が発散傾向にあることが確かめられた.この発散傾向を回避するために,相似形状が保たれた組立手順の検討を行った.しかしながら,この組立手順では,組立初期においてピッチとヨー周りの復元トルクが小さく,ヨー軸周りの姿勢変動が最大29度発生することがわかった.それ故,どちらの組立手順においても,組立初期においては能動的な姿勢制御が必要となる.
著者
石村 康生 高井 伸明 佐々木 進
出版者
THE JAPAN SOCIETY FOR AERONAUTICAL AND SPACE SCIENCES
雑誌
宇宙技術 (ISSN:13473832)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.15-20, 2005

現在,無人宇宙実験システム研究開発機構や宇宙航空研究開発機構/宇宙科学研究本部を中心に重力傾斜安定型の宇宙太陽発電システム(SSPS)が検討されている.本研究の目的は,このSSPSの組立時における姿勢安定性の評価である.まずはじめに,SSPSの構成モジュールをライン状に並べていく組立手順における安定性の解析を行った.近似式によって,組立初期において,ロールとピッチ周りの固有振動数が,それぞれ軌道運動の2倍及び1倍になることとが示された.さらに動力学解析によって,ロールとピッチ周りの姿勢運動が発散傾向にあることが確かめられた.この発散傾向を回避するために,相似形状が保たれた組立手順の検討を行った.しかしながら,この組立手順では,組立初期においてピッチとヨー周りの復元トルクが小さく,ヨー軸周りの姿勢変動が最大29度発生することがわかった.それ故,どちらの組立手順においても,組立初期においては能動的な姿勢制御が必要となる.