- 著者
-
高井 彩也華
安村 涼
山口 さやか
山本 雄一
高橋 健造
- 出版者
- 日本皮膚科学会西部支部
- 雑誌
- 西日本皮膚科
- 巻号頁・発行日
- vol.79, no.5, pp.455-458, 2017
<p>29 歳,男性。2009 年 12 月,マラソン大会の出走直前に膨疹,悪心,嘔吐が出現し,近医にてアナフィラキシーと診断された。以後,2 カ月間で5 回,腹痛,膨疹,悪心,嘔吐,時に血圧低下などの,蕁麻疹,アナフィラキシー症状を繰り返した。4 回目と 5 回目の症状の出現前日,夕食に納豆を摂取していたため,納豆による遅発性アナフィラキシーを疑った。皮膚プリック-プリックテストでは納豆が陽性であった。納豆摂取誘発試験では摂取 6 時間後に血圧低下を伴う咽頭違和感,膨疹が出現し,納豆によるアナフィラキシーと診断した。納豆摂取を避けてから,現在まで症状はみられていない。</p>