著者
高木 庸一
出版者
駒沢女子大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02884844)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.17-22, 1995-03-03

こんかいの調査に当たって、THI調査票と独自の「生活環境調査」とのクロス集計を試みたが、両者の統計処理に不如意なことが多く、面接調査を実施するまでにいたらなかったが、数名の対象者との面談の結果などを総合して保育科学生として自分の健康に対する意識度は、期待よりは低く、このことは、定期健康診断に際して、1-2日以前から、食事の回数を減らしてまで、誤った感情的標準体重を記録に残したい努力が行われていることからも推定できる。健康度そのものに関しては同年令標準女子集団のそれと比べて大差なく、ごく普通の女子学生である。生活状態の調査結果でも、精神衛生的立場からは若干のコメントがあるような気がするが、「今の若い女の子」としては、注目すべき特異性は認められなかった。本調査は、現状の把握と、その結果をフィードバックし、個々の学生の心身の健康維持・増進に有効に作用させることを目的とし、それにより、教育効果の向上を期待したものである。今後、調査時期、調査内容と統計処理方法の改善を行い、経年的に継続したいと考えている。