著者
柳田 修 黄瀬 浩一 高松 忍
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-03-11

文書画像の領域分割とは、文書画像からカラムや図表などの構成要素を分離・抽出する処理である。従来、領域分割の研究は、入力画像に傾きがないことや文書がマンハッタンレイアウトを持つ(構成要素を矩形で囲める)ことを前提として進められてきた。しかしながら、これらの前提は入力画像に対して厳しい制限を課すものであるため、近年、その緩和あるいは排除が求められており、すでにいくつかの手法が提案されている。本稿では、同様の観点から、上記の前提を必要としない領域分割法を提案する。本手法は、文献と同様、文書画像の背景領域(空白部分)の構造を解析するものである。本手法の特徴は、文献の手法ように背景領域を囲む矩形を処理対象とするのではなく、背景領域の細線化により得られる図形を処理対象とする点にある。