著者
高柳 達 中島 謙一 村上 進亮 橋本 征二
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第26回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.31, 2015 (Released:2015-10-19)

固定価格買い取り制度によって、自然エネルギーの開発及び利用が年々増加している。ここで太陽電池を例に取ると、その普及は、太陽電池パネルに必要なレアメタルの需要の増加や近未来における使用済み太陽電池パネルの排出の増加を意味する。したがって、使用済みパネルに含まれるこれら元素を有効利用できれば、資源安定供給の一翼を担うことにもなる。本研究では、太陽電池パネルおよび周辺機器に使用される元素の今後の需要量と太陽電池を完全にリサイクルするとした場合のこれら元素の供給量のバランスを2010〜2050年にわたり検討した。その結果、廃棄される太陽電池に含まれる元素の量がその元素の全体の需要量に対して大きいのは、Si、In及びTe等であった。周辺機器に利用されるAl、Cu、Fe などの汎用元素を回収しながら、合わせてSi、In及びTe等を優先的にリサイクルするようなシステムを検討することが有益と考えられた。