著者
柴崎 隆一 青山 和浩 加藤 浩徳 村上 進亮 川崎 智也 新井 洋史 鳥海 重喜 渡部 大輔 和田 祐次郎 坪田 建明 古市 正彦 松田 琢磨 杉村 佳寿
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本課題は,研究代表者らがこれまでに蓄積したモデル構築やデータ分析に関する知見を活用し,全世界のすべての輸送モードを包含する統合的な国際物流シミュレーションモデルを構築して,世界各地の物流インフラ投資や越境抵抗削減などの実際の諸施策や,船舶大型化や新航路開拓(パナマ運河,北極海航路など)などの技術進歩が,輸送パターンにもたらすインパクトを定量的に予測するものである.
著者
菅原 聖史 村上 進亮 山冨 二郎
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.23, 2012

近年、多くの使用済み家電製品が市中回収業者経由で回収されており、資源性の損失・散逸や不正輸出、輸出先での環境汚染等の問題を引き起こしている。リサイクルシステムには各ステークホルダーの多様かつ複雑な意思決定が含まれており、故に問題の解決に向けて施策を打つ場合には、それが各ステークホルダーの行動に及ぼす影響、及びその結果生じるシステム全体としての挙動の把握が必要不可欠である。そこで本研究ではマルチエージェントシミュレーションを用い、システムの複雑かつ多様なフローを再現した上で、各ステークホルダーの行動やシステム全体に対する施策の効果の定量的な検証を行った。結果として、家電エコポイント制度導入や消費者の環境意識の違いによる廃棄行動の変化について定量的に把握することができた。このようにステークホルダーの意思決定や製品のフローをモデル化し、定量的な分析を試みた点が本研究の最大の成果であると考える。
著者
高柳 達 中島 謙一 村上 進亮 橋本 征二
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第26回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.31, 2015 (Released:2015-10-19)

固定価格買い取り制度によって、自然エネルギーの開発及び利用が年々増加している。ここで太陽電池を例に取ると、その普及は、太陽電池パネルに必要なレアメタルの需要の増加や近未来における使用済み太陽電池パネルの排出の増加を意味する。したがって、使用済みパネルに含まれるこれら元素を有効利用できれば、資源安定供給の一翼を担うことにもなる。本研究では、太陽電池パネルおよび周辺機器に使用される元素の今後の需要量と太陽電池を完全にリサイクルするとした場合のこれら元素の供給量のバランスを2010〜2050年にわたり検討した。その結果、廃棄される太陽電池に含まれる元素の量がその元素の全体の需要量に対して大きいのは、Si、In及びTe等であった。周辺機器に利用されるAl、Cu、Fe などの汎用元素を回収しながら、合わせてSi、In及びTe等を優先的にリサイクルするようなシステムを検討することが有益と考えられた。
著者
宮川 英樹 村上 進亮
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.27, 2016

今回の調査では、ELV由来のプラスチックリサイクルフローを整理し、大きく分けて2つに分類した。ELVから主に手解体工程を通じて回収したPPを「ELV-PP」とした。また、ASRから主に高度選別(光学選別・比重選別)工程を通じて回収したPPを「ASR-PP」とした。この二つのフローは、工程ごとのマテリアルフローが異なる。さらに、それぞれのELV由来のプラの物性を比較し、今後のリサイクル方法を明らかにした。
著者
村上 進亮
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.237-244, 2009 (Released:2013-12-18)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

本稿では,マテリアルフローアカウンティングの中でも,その基礎情報を与えるものとして重要な位置にある,使用済み製品フローの捕捉について,携帯電話などを事例に検討を行った。より具体的には,携帯電話で良く話題に上る退蔵されているストックも含めた推計手法の整理を行った。それと同時に,家電リサイクル法対象品目を事例に,国際資源循環等のいわゆる見えないフローの捕捉に関しても議論を行った。また,携帯電話のデータについて,そこに含有される金属について資源性の観点からその価値を検討することで,こうした機器に含まれる貴金属類のリサイクルの重要性を再認識しつつ,その価値が消費者の考える価値と乖離している可能性を示唆した。
著者
佐々木 順悠 村上 進亮
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.133, no.8, pp.207-213, 2017-08-01 (Released:2017-08-31)
参考文献数
8

Mineral prices hit their ceilings and started fluctuating. It forced resource-related companies to reassess their assets. In order to secure the stable supply of resources, it is important for Japan, which is a resource-importing country, to keep an eye on the changes in strategies of resource-related companies, especially mining giants that dominate the global production of various minerals. There are some studies focusing only on risk management at an individual mine level and fluctuation in mineral prices, but few studies focus on asset management of the mining giants as an entity. The purpose of this paper is to analyze and understand the asset management strategies of the mining giants. All assets of the giants, such as mines, smelters and refineries are considered as risky assets, calculating the optimal portfolio under the “Modern Portfolio Theory”. By comparing the derived optimal portfolio with the actual one, we conclude that the mining giants' asset management strategies are almost optimal. We also found out which asset will be on sale from each company, which can be useful for Japanese companies increasing the share in overseas mines.
著者
村上 進亮 高橋 浩之 加藤 隆史 光石 衛
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.6_93-6_98, 2013 (Released:2013-12-07)
参考文献数
9

In this study, the numbers of earned PhDs in various countries were analyzed with macroeconomic indicators. We found out a linear relationship between the number of earned PhDs and GDP. However, Japanese value is far less than this trend. With cluster analysis, the countries were divided into 7 clusters. Comparing to the countries in the same group, who are developed economies with huge manufacturing and service industries, Japanese value is once again smaller. Historical data showed that Japanese value has already been saturated in relatively lower level comparing to the countries like Germany, UK or Korea. All analysis showed that Japanese value is significantly less than other countries. This must be further analyzed and we should take measures if needed.
著者
松野 泰也 谷川 寛樹 藤本 郷史 村上 進亮 中島 謙一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、世界全体での鋼材のダイナミックMFAを実施した。具体的には、鋼材の最終用途(自動車、土木、建築、機械など)に関して2050年までのストック量を推計するとともに、需要量、使用済み製品からのスクラップ発生量を推計した。統計データ等ダイナミックMFAを実施するためのデータが得られない地域に関しては、夜間光衛星画像やGISを用いて、ストック量を推計した。さらには、国際貿易に伴う取引量(グローバルマテリアルフロー)を推計するとともに、途上国でのスクラップの回収状況を調査、推計することで、将来需要を鑑みたスクラップの利用に関して提言を得た。
著者
藤田 豊久 ドドビバ ジョルジ 定木 淳 村上 進亮 岡屋 克則 松尾 誠治
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

リサイクルによるレアメタル回収新技術として以下の選択破砕、物理選別、化学処理の技術を研究した。RFIDによる部品管理、ラマン分光による黒色材料のソーター選別、リサイクルの前処理として水中爆砕と機械破砕を組み合わせた選択的材料剥離、電子基板の炭化法による臭素除去と共に銅薄膜の回収および実装部品の熱処理と物理選別によるタンタルとニッケル回収、リチウムイオン電池からのコバルトとリチウム回収、廃超硬工具からのタングステン回収、液晶ディスプレイからのインジウム回収、研磨材中のジルコン回収、吸着法によるレアアース、ホウ素回収技術を開発した。また、一部は従来技術と比較し、循環型社会に取り入れる検討を行った。