著者
岡本 康太郎 岡本 芳文 高橋 栄司
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.579-586, 1995-01-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
9

向精神薬服用後に口渇や口乾を訴えた37例 (男性18例, 女性19例) に, 五苓散または麦門冬湯を投与して有効性と安全性につき検討を加えた。五苓散は口渇に対しての改善率 (著明改善+改善) は40.0%,口乾に対しては25.0%であった。麦門冬湯は口渇に対しての改善率 (著明改善+改善) は47.1%, 口乾に対しては59.1%であった。口渇に対しては五苓散, 麦門冬湯で効果に差はみられなかった。しかし, 口乾に対しては麦門冬湯がきわめて有効であった。