著者
永田正樹 磯部千裕 安原裕子 古畑智博 高田重利 松村宣顕 山崎國弘 長谷川孝博 井上春樹
出版者
国立大学法人 情報系センター協議会
雑誌
学術情報処理研究 (ISSN:13432915)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.12-22, 2018-09-19 (Released:2018-09-10)
参考文献数
17

静岡大学は,2018年3月にトラフィック分散型eduroam無線LAN基盤「静大IoTE」を構築した.静岡大学では,アクティブラーニング,反転授業,大学動画配信Webサイトなど,多様な教育ICTサービスを提供しており,年々利用者が増加している.これらサービス利用の環境として,これまでも学内無線LANを整備していたが,サービス多様化にともない利用者の増加およびトラフィック量が増加した.そこで,学内のインターネット通信を分散して,複数回線にバイパスするデータオフロードの仕組みをeduroam基盤にて構築した.これまで,学内ネットワークの最終出口はSINETを介していたが,これに複数の商用回線を追加することでトラフィック負荷を軽減した.また,eduroam基盤には普及品の機器やオープンソースソフトウェアを用いることで,構築費用を軽減できた.