著者
鴨志田 聡子
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部言語学研究室
雑誌
東京大学言語学論集 = Tokyo University linguistic papers (TULIP) (ISSN:13458663)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.145-159, 2018-03-31

本稿では、執筆者がカイロ (エジプト) とイスタンブル (トルコ) において 2017 年 8 月に実施したユダヤ教徒とその言語についての調査の概要を示し、それぞれの地域のユダヤ教徒の活動の特徴と今後の調査の可能性について考察する。ユダヤ教徒はカイロには全部で 6 人、イスタンブルには 1万 5 千人から 1 万 8 千人ほど住んでいる。イスタンブルにはユダヤ・スペイン語 (通称ラディノ語) の話者が現在でも一定数住んでいると確認でき、今後の調査の可能性が広がった。