著者
中野 嘉邦 鴻巣 健治 加藤 秀雄 末田 章
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密機械 (ISSN:03743543)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.361-366, 1980-03-05
被引用文献数
3

本報では任意の輪郭をもつねじ面を加工するためのフライスの切れ刃の輪郭を求めるための新しい数値計算法を提案している。この方法では従来のように超越方程式を解く必要がない。ねじ面をフライス加工する場合、加工後の工作物の軸直角断面輪郭は、フライスの切れ刃がさまざまな位置で削り出した曲線群をねじ運動によって基準断面まで移動させた時、それらの曲線群の包絡線として与えられることは明らかである。また、与えられた工作物を加工するためのフライスの輪郭は、工作物によってフライスが削られると考えれば、同様にして求められることも明らかである。本報の方法は、この原理に基づくもので、包絡線が所定の精度に収束するまで逐次近似計算を繰返すことによってフライスの輪郭を求める。さらに、設計したフライスによって創成される工作物の輪郭を検証する方法を示している。この方法によればフライスの設計は容易になり、加工時の干渉状態も容易に吟味できる
著者
中野 嘉邦 鴻巣 健治 加藤 秀雄 末田 章
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密機械 (ISSN:03743543)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.579-584, 1981-05-05
被引用文献数
9

本報では、任意の輪郭をもつ歯車状工作物を加工するためのボブの輪郭を決定する新しい数値計算法を提案している。この方法では、従来の方法のように超越方程式を解く必要がない。本報の方法は、機械加工によって生じる工作物の実体部分の境界輪郭が、所定の加工精度に対応する一定の限度に収束するまで逐次近似計算を繰返す方法である。本報では、さらに、設計したホブの正しさを検証するため、このホブによって創成される工作物の輪郭を計算する方法も提示している。これらの計算方法を用いれば、任意の輪郭をもつ歯車状工作物を加工するためのホブの設計が容易に行われるばかりでなく、ホブ切り中における切れ刃の干渉状態も容易に吟味することができる。