著者
鷲尾 貞一
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.577-580,a1, 1982-07-01 (Released:2011-08-11)

西蒲原平野は, 信濃川が魚沼台地末端の標高40mから33kmで12m地点へ流下する水衝部を頂点とするので, 洪水ごとに破堤災害を繰返した。その水衝部から海岸山地を切り開き, 日本海へ過水を切落すことは, 蒲原平野全体, なかんずく西蒲原平野の長い間の願望であった。1922年この完成通水をみてから60年, この信濃川改修を軸に用水河川に変革されてゆく西蒲原諸川の変化と, 低平かつ微高差の多いこの地域の水利構成の過程を報告する。