著者
鷹見 淳一 嵯峨山 茂樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.10, pp.2155-2164, 1993-10-25
被引用文献数
109

本論文では,HMMを用いた音素認識において,従来知識や経験,あるいはゆう度とは異なる尺度に基づいて決められていた認識単位やモデルの状態共有構造を,モデルパラメータと合わせてすべてを同時に学習・形成することのできる逐次状態分割法(SSS)と,SSSにより自動生成される表現効率の高い異音モデルである隠れマルコフ網(HMnet)を用いた音素認識手法を提案する.HMnetを用いた日本語26音素に対する音素識別実験では,従来の混合ガウス分布音素HMMを上回る認識性能が得られ,本手法の有効性を確認した.